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食事の注意点

食事療法(食材の選び方)

緩解期においては、消化がよく、腸に負担を与えない食品をとることが大切。主食(炭水化物)を中心に、脂肪や残渣の多いもの、刺激物をできるだけ避けること。

主食を選ぶときのポイント

主食(炭水化物)は、安全かつ、効率のよいエネルギー源。「ごはん」中心に十分なカロリーを摂取する。

主食を選ぶときのポイント

副食(おかず)をえらぶときのポイント

たんぱく質
病態を悪化させる食品もあるので、注意が必要。たんぱく質のとりすぎは、脂肪のとりすぎになるので、摂取は控えめに。

たんぱく質

脂質
脂肪は病態を悪化させるので、調理に使う油脂(特に動物性油脂)は極力避けること。多脂性食品にも注意!

脂質

残渣(繊維質)
残渣とは、食物繊維のこと。食物繊維の多い食品は腸管を刺激するので、摂取は控えめに。

残渣

分類

食品群

食べる時の注意点

穀類

もち

でんぷんがアルファ化されて消化しやすい形になっているので良い。

パン

食パン、フランスパン、蒸しパンなどは良い。

クロワッサン、デニッシュなど生地に脂肪を多く含むもの、また油で揚げた菓子パン、レーズンの入ったもの、ライ麦パンは避けた方が良い。

調理パンなどを買う場合は調製時間の新しいものを選び、中身もできるだけ脂肪の少ないものにする。

麺類


麺類は充分に噛まないで、簡単に飲み込む場合が多いので唾液中のアミラーゼの作用を受けにくい。→良く噛んで食べる。


うどん、ひや麦、そうめん、スパゲッティー、ビーフン、そば→柔らかく茹でる。


ラーメン、インスタントラーメンは避けた方が良い。

米類


米飯、粥は効率のよいエネルギー源であるので、主食として望ましい。


玄米は精白米に比べビタミン類等の栄養成分含量が多いが、消化吸収が悪いので避けた方が良い。→胚芽米にするか、あるいは精白米にビタミン強化米や小麦胚芽油のカプセルなどを混ぜて炊くと良い。

とうもろこし


とうもろこし、ポップコーン、コーンフレークなどは難溶性で繊維も固いので避けた方が良い。


コーンスターチ(でんぷん)は良い。

いも

こんにゃく


こんにゃくは消化されにくく、フードブロッケージの原因となりやすいので避けた方が良い。

他の芋類


芋類(じゃがいも、里芋、長芋など)は繊維が多く、発酵しやすいので、一度に食べる量は少量にして、つぶしたり、裏ごししたり(特にすじの多いさつま芋)調理に工夫する。

砂糖類

砂糖


上白糖など精製された糖分の摂取は控えた方が良い。

オリゴ糖


使用量によっては、お腹がゆるくなるので量の加減が必要。

油脂類

油脂類


脂肪は腸管の蠕動運動を亢進するので、使用量を減らす。


動物性の脂肪、リノール酸系の油脂(n-6系:ベニバナ油、コーン油、大豆油など)を減らしてα-リノレン酸系の油脂(n-3系:エゴマ油、しそ油など)か吸収の良い中鎖脂肪酸(マクトンオイル)を使用するようにする。

種実類

種実類


ピーナッツやアーモンド、ゴマなどの種実類はn-6系の脂肪が多く、また繊維も固いので控えめとする。使用の際にはすったもの、練ったものが望ましい。

菓子類

和菓子類


豆類の皮の部分が残りやすいので、つぶしあんよりも、こしあんにする。


豆菓子は避けた方が良い。


せんべいは豆やごまが入っていないもの、また油で揚げたり、まわりに唐辛子のついていないものが良い。

洋菓子類


パイやドーナッツ、生クリームやチョコレートでデコレーションされているケーキ類は脂肪が多いので避けた方が良い。


ゼリー類は良いが、ババロア、ムースには生クリームが使用されているので注意が必要である。


ビスケット類は脂肪が多いので、たくさん食べないようにする。(幼児向けのものは脂肪の含有量が低い)


クラッカー類も脂肪の低いものを選び、油で揚げたクラッカー、スナック類は食べない。


チョコレートは脂肪が多く、またシュウ酸も多く含んでいるので避けた方が良い。

その他


チューインガム、あめは良い。ただし、キシリトール入りガムは一過性の下痢が起こることもあるので注意。

豆類

豆類


豆類は消化されにくく、皮の部分が残りやすいので、食べる量を少なくする。小豆、うずら豆などの煮豆は裏ごしする。

豆腐類


豆腐は木綿、絹ともによい。油揚げ、厚揚げなど油で揚げたものは湯通しして油抜きしてから使用する。


おからは豆腐を作る際の大豆のカス(皮)なので、食べない。

豆乳


豆乳は良い。

味噌類


粒や麹が気になるようなら味噌こしでこす。

納豆類


使用する際は量を減らす。


ひきわり納豆は大豆を煎って割砕し、脱皮したものを原料としているので、危険性が少ない。

緑豆春雨


緑豆のでんぷんから作られた春雨で繊維がない。でんぷん春雨より煮くずれしにくいので、白滝の代用に鍋物や酢物に利用できる。

魚介類

魚類


魚類はなんでも良い。出来るだけ旬のものを食べるようにする。背の青い魚には炎症を抑えるといわれているEPA、DHAが含まれている。


小魚もカルシウム源として良い。


缶詰は油漬けのものは避け、水煮にする。


魚卵類は鶏卵と栄養成分が似ているがDHAも多く含んでいる。食べ過ぎないように。着色料等の少ないものが望ましい。


半片、かまぼこなどの練製品は良い。

甲殻類


いか、海老、たこなどの甲殻類は消化が悪いので食べる量は少量にする。


するめいか、小えび、くらげなどは繊維組織が固く消化効率が悪いので口の中で噛んだり、しゃぶるだけにとどめる。

貝類


貝類は消化が悪いので控える。あさり汁やしじみ汁などにするとタンパク成分が溶けるので汁だけで飲むのも良い。


かきは良い。

獣鳥
肉類

肉類


肉類は「食事性抗原」として炎症を亢進させるので、使用するときは脂肪の少ない柔らかい部位を選び、量も控えめとする。(もも、ひれ、鶏皮なし肉など)


挽肉は比較的脂肪が多いので、注意する。


ハム、ソーセージなどの加工品はできるだけ脂肪の少ないものを選ぶ。湯通しすると着色料、保存料などが少しは抜けるといわれている。


レバーは鉄分などのミネラルを多く含むすぐれた食品であるが、解毒器官でもあるので、流水で良く洗ってから使用する。


調理する際には脂肪をできるだけ使わないようにする。

卵類

卵類


タンパク源に富み、消化吸収も良いが、脂肪(n-6系)を多く含む。


1日に1〜2個。

乳類

牛乳類


牛乳は脂肪(n-6系)が多いので、低脂肪(ローファット)牛乳もしくはスキムミルクにする。


乳糖不耐症がある人は乳糖が分解されたアカディ牛乳にする。

ヨーグルト類


腸内細菌を整える働きがある乳酸菌を含むヨーグルト類は望ましい(オリゴ糖とともに摂ると効果的)。

アイスクリーム


できるだけ乳脂肪の少ないものにする。

チーズ類


脂肪を多く含むので、使用量は少量とする。

野菜類

野菜類


ごぼう、はす、筍、蕗、ぜんまいなど繊維の固いものは避ける。


葉菜類(小松菜、青梗菜、きゃべつなど)は柔らかく茹でて、茎は避け、葉の部分を小さく切って食べる。


茄子、胡瓜、トマトの皮は消化されずに閉塞の原因となりやすいので皮をむく(種も消化されにくいのでトマトは種も取る)。


南瓜も皮をむき、繊維が気になる時は裏ごしする。


根菜類(大根、人参、蕪など)は比較的繊維が柔らかいので使用して良い。


花野菜類(ブロッコリー、カリフラワーなど)は柔らかく茹でて、茎は避け花の部分を少量用いる。


葱、玉葱、うど、セロリ、韮などは繊維が長いので繊維に直角に包丁を当て繊維を切ってから少量使用する。


もやしは繊維が長いので、そのままの場合は避け、使用する際は、根をとり小さく切ると良い。


野菜類の繊維は量自体を減らす、煮て柔らかくする、小さく切る。特に狭窄がある場合にはジューサー、ミキサーなどで細かくする、裏ごしして除くなどが基本である。


野菜不足のビタミン摂取は、野菜ジュースで補う。

果実類

果実類


水溶性食物繊維のペクチンは便中の水分を吸収するので、下痢を軽減する(便が有形化される)。→ペクチンの多い果物を摂取するよう努める(バナナ、りんご、ももなど)。


果物の皮や種、柑橘類の袋は消化されないので、皮、種、袋は残すようにする。


柑橘類の酸味が強いものは腸に刺激を与えることがあるので注意する。

きのこ類

きのこ類


きのこ類の繊維は人間の消化酵素では分解されないので、出し汁を利用する。またはみじん切りで少量使用する。

藻類

藻類


のり、わかめなどはよく煮て少量使用。


こんぶ、ひじきなどは避けた方がよい。

嗜好
飲料類

嗜好飲料類


アルコール、炭酸飲料、カフェインなどは腸を刺激して下痢を助長するので控えた方が良い。

調味料類

調味料類


醤油、ソース、コンソメ、ケチャップ類は良い。


酢は腸を刺激することがあるので使いすぎないようにする。


ドレッシング、マヨネーズは脂肪が多いので、少量にするか低脂肪のもの、ノンオイルのものにかえる。


香辛料は腸管を刺激して下痢を助長するので控える。カレー粉、唐辛子は特に注意。