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近年、クローン病の患者数は食生活の欧米化とともに毎年増加の一途を辿り、専門施設に限らず、一般病院でも遭遇する機会が増えて参りました。
疾患自体が再燃と緩解を繰り返す慢性の難治性疾患であり、快適な状態を維持するうえで、摂取する食事の影響が大きいことが指摘されています。
クローン病患者さんを栄養指導する機会が増加してきた頃と相応した1999年の日本栄養改善学会(福井)において初めて「クローン病の食事を考える」という自由集会を開催し、クローン病の栄養指導に対し熱いディスカッションが交わされました。その後、毎年、開催された同自由集会を通じて、施設または栄養士により指導内容が異なることが患者の不安や不信に繋がっているという問題点と、指導そのものに苦慮するという意見が浮き彫りにされ、最小限度の基準を示すマニュアルを作成してほしいとの要望が多くの参加者から寄せられました。
本統一マニュアル作成にあたり、多くのご専門の先生や栄養士の皆様からのご意見やアドバイスを頂きましたことを深謝申し上げます。特にクローン病患者のトータル的なサポート体制構築に積極的に取り組まれておられる大阪クローン病トータルケア推進協議会(会長・北野厚生先生)の「栄養・食事療法ガイドライン」や神奈川IBD研究会(代表幹事・勝又伴栄先生)の「クローン病栄養指導の手引き」、北海道IBD食・食事療法研究会等の活動成果を多く引用させて頂きましたことを巻頭にて厚く感謝申し上げます。
我々栄養士のこのような取り組みは、難治性炎症性腸管障害調査研究班(班長・日比紀文先生)からもご理解とご賛同を頂き、平成16年1月に開催されました同研究報告会において、クローン病の緩解期栄養・食事指導マニュアル作成に関する活動について全国の専門の先生からもご支持とご支援のお言葉を頂きました。
今後は、実際の栄養・食事指導の場でより活用できるように具体的な病態・病期に適合する食生活のあり方、食品の成分等を網羅していければと考えていますので、引き続きご意見やご指摘を賜りますようお願い申し上げます。
クローン病患者さんの栄養・食事指導は、患者個々または病気の活動性や罹患範囲、合併症などにより異なり、画一的な指導は困難ですが、本マニュアルを参考に各患者さんに応じた栄養指導にあたって頂けたら幸いです。
最後になりましたが、本マニュアルを作成するにあたり、多大なるご尽力と格別のご高配を賜りました諸先生方に重ねて御礼申し上げます。 |