クローンズキッチン 食事療法 IBD情報 医療関係者の方への情報

TOPに戻る
クローン病の栄養・食事管理の概要
活動期
緩解期
栄養成分と指導上の留意点
脂肪
たんぱく質
エネルギー
食物繊維
無機質
食習慣
調理方法
病勢に沿った栄養・食事指導
活動期
緩解移行期
緩解期 1
緩解期 2 社会生活にむけて
緩解期 2 退院後の指導とサポート体制
献立作成に当たり
在宅栄養療法
在宅経腸栄養法について
在宅経管経腸栄養法の保健について/経腸栄養剤一覧

クローン病の栄養・食事管理の概要
【 2 】緩解期
    病勢が落ち着き、EDのみから、食事を形態や量・質に注意しながら少しずつ試していきます。
食事開始の時期は、患者さんにより異なります。
  1. 緩解期の状態は、以下のようにまとめられます。
    ・病態
・症状
・栄養障害
IOIBD(index of inflammatory bowel disease)が0または1CRP(−)  赤沈正常化
下痢・腹痛及び発熱の沈静化、体重減少も改善傾向がみられます。
活動期の著しい障害は軽減するも、依然残存します。
◆IOIBDスコアによる活動度評価
1.腹痛
2.1日6回以上の下痢または粘血便
3.肛門部病変
4.瘻孔
5.その他の合併病変
6.腹部腫瘤
7.体重減少
8.38℃以上の発熱
9.腹部圧痛
10.10g/dl以下の血色素量
*各項目のスコアを1点とする
活動期:スコア2点以上かつ赤沈値及びCRPの異常を認めるもの
緩解期:スコア1又は0点、かつ赤沈値及びCRPの正常なもの
  2. 緩解期における食事の進め方(EDのみから食事の導入)
    この時期は炎症反応も落ち着き、EDと併用で、いよいよ経口的な食事摂取試行を始めていきます。
患者さんも、食べることに意欲と関心がでてくる段階です。少しずつ、ゆっくり様子を見ながら進めて
いきます。特に下痢、腹痛や異常な消化器症状などが出現しなければ、さらに内容を上げて行きます。
食事の割合を変更する時期は、医師が判断します。
   
◆栄養療法(スライド方式)のめやす
◎ 活動期
  ↑↓
◎ 緩解移行期
  ↑↓
◎ 緩解期T
  ↑↓
◎ 緩解期U

TPN・ED
  ↑↓
ED70%+LRD30%(流動食)
  ↑↓
ED50%+LRD50%(三分粥食〜五分粥食)
  ↑↓
ED30%+LRD70%(全粥食〜米飯食)
  *LRD:Low Residue Diet(低残渣食)
                                      松枝 啓ほか 1985(一部改変)
   














どの段階もEDとの併用が基本です。緩解移行期の流動食は、通常の食材による重湯、みそ汁(汁のみ又は麩入り)、野菜ジュース、トマトジュース、100%りんご・桃果汁、くず湯、カルピス、 野菜スープ(たまねぎ、にんじんなどを煮出したもので汁のみ使用)、さらにアップして果物缶詰・桃缶詰などのジュース(ミキサーにて粉砕)、乳酸菌・ビフィズス菌入り低脂肪ヨーグルト(液体状)、かき卵汁(卵黄少々)などで順次様子を見ます。
そして食事(固形食)は、600kcal/dayぐらいから初めてみましょう。
流動食、三分粥食、五分粥食、全粥食、米飯食どの段階も、まず1日に1回食から始めると患者さんの負担も軽く進められます。状態が良ければ、暫時2〜3回食へと進めます。
脂肪量は、緩解期Tまでは、10〜20g/日以下、U期で30g/日以下で様子を見てください。
低残渣食(水溶性繊維は、制限の対象外)→特に不溶性の繊維が多い硬い野菜などを避け、五分粥食までは、野菜・果物類の全体量もやや押さえ気味にします。
食事の各段階別使用食品パターンに沿って献立作成します。
患者さんの状態を把握しながら進行させますが、食事を開始して調子が悪くなれば速やかに中止し、EDのみで回復を待ち、再試行の機会を待ちます。
資料として献立例がありますので参考にしてください。